犬の睡眠薬は人間用でも大丈夫？結論、ダメです

犬の睡眠薬に関する誤解は多く、特に「犬の睡眠薬は人間用でも大丈夫」という考えは大きな間違いです。

犬と人間では、薬剤の反応が大きく異なるため、人間用の睡眠薬が犬にとって安全であるとは限りません。

犬用の睡眠薬は、獣医師の指導のもと、犬の体重や健康状態を考慮して慎重に使用されるべきです。

この記事では、犬における睡眠薬の適切な使用法、選択肢、および人間用睡眠薬の危険性について詳しく解説します。

犬用睡眠薬は人間用とは別物

人間用睡眠薬：ドリエルとゾルピデム

犬に対する人間用睡眠薬の使用は、その薬理作用と副作用の両方が犬にとって予測不可能であり、しばしば有害であるため、避けるべきです。

特に、ドリエルとゾルピデムは人間用に特化した成分を含んでおり、犬の生理構造や代謝には適していません。

これらの薬剤を犬に使用することは、過剰反応、中毒症状、時には致命的な結果を招く可能性があるため、獣医師の指示なしには絶対に与えてはならないということが強調されます。

安全性と効果が未確認の薬剤をペットに使用するリスクを理解し、ペットの健康管理には常に専門家の助言を求めるべきです。

うひーてんかん薬か。今どんな感じ？フラフラしてる？

私は、枕元に人間用の睡眠薬置いてたら、犬🐶に2〜3錠食べられた事ある
立てなくなって、お互い焦った…
代謝時間過ぎるまで、呼吸気をつけて撫でてたら、元気なった

動物病院の先生が「元気なら大丈夫」って人なので、良しとした

心配だね…

— フウキ (@Sa9Uy) February 18, 2023

犬用睡眠薬の種類と副作用

犬用の睡眠薬は、その効果と副作用のバランスを考慮して選択されます。

アセプロマジンは麻酔前の鎮静剤として用いられることが多いですが、低体温や低血圧などの副作用があり、てんかんの既往歴がある犬や循環器に問題がある犬には使用が推奨されません。

ジアゼパムは中枢神経系の抑制作用が比較的少ないため安全性が高いとされていますが、耐性が生じやすいため長期使用は避けるべきです。

トラゾドンはセロトニンの再取り込みを阻害することで鎮静効果をもたらしますが、嘔吐や下痢などの副作用が見られることがあります。

メラトニンは体内で自然に生成されるホルモンで、一般的には安全性が高いとされていますが、糖尿病の犬にはインスリン抵抗性を引き起こすリスクがあります。

これらの薬剤は獣医師の厳格な監督のもとでのみ使用し、犬の健康状態や既往症を十分に考慮する必要があります。

猫はガバペンチン 50~100mg/cat、犬はトラゾドン 3~7 mg/kg内服でスタートが多いです。

麻酔前にトラゾドンを投与しておくと、MACを下げる効果もあったとされています。

健康な犬でのCastやSpay前に投与しておけば、来院の緊張・待ち時間・IV確保等、怖がらせないで済むしこちらもより安心です。
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— Kanae Sato(獣医内科) (@kanaesato_acvim) October 21, 2022

薬が効くまでの時間

犬に与えられる睡眠薬は、種類や個体の状態によって効果が現れるまでの時間が異なります。

一般的に、経口投与された睡眠薬は、投与後約30分から1時間で効果を示し始めることが多いです。

しかし、これはあくまで一般的な目安であり、薬剤の種類や犬の体重、健康状態、ストレスのレベルなどによって変動する可能性があります。

獣医師は、犬の体重1キログラムあたりの適切な用量を計算し、その量を基に睡眠薬を処方します。

この用量は、犬が安全に睡眠状態に入れる最小限の量を意味しており、過剰投与は避けるべきです。

また、睡眠薬は一時的な措置であり、犬の睡眠障害や不安症状に対する長期的な解決策としては推奨されません。

犬が目覚めた後は通常の活動に戻ることができるよう、適切なケアが必要です。

睡眠薬の致死量

犬の睡眠薬の致死量についての情報は、犬の体重や健康状態、さらには個々の薬剤の成分によって大きく異なります。

獣医師が処方する犬用の睡眠薬は、その安全性が確認されており、適切な量で使用されることが前提です。

しかし、致死量に関する正確な数値は、公開されている資料からは一般には得られず、獣医師の専門的な知識と経験に基づく判断が必要となります。

犬用の睡眠薬は、通常、短期間の使用や特定の状況下でのみ推奨され、例えば手術前の鎮静や、極度の不安やストレスを伴う状況での一時的な使用などです。

長期間の使用や適切でない状況での使用は、依存性や副作用のリスクを高める可能性があります。

犬用睡眠薬と人間用は分けて考えるべき

老犬の夜泣きに睡眠薬の市販品？

老犬の夜泣きは、飼い主の心を痛める問題です。

夜間の不安やストレスが原因で起こるこの行動は、老犬の生活の質を低下させるだけでなく、家庭内の睡眠不足にもつながります。

市販の睡眠薬に目を向けるのは理解できる反応ですが、犬用の睡眠薬は人間用と異なり、日本では獣医師の処方箋がなければ入手できません。

これは、犬の生理に合わせた適切な用量や成分を保証するため、また、誤用や副作用のリスクを最小限に抑えるための法的規制によるものです。

犬に人間用の睡眠薬を与えることは、非常に危険な行為であり、場合によっては致命的な結果を招く可能性があります。

老犬の夜泣きに対処する際は、まず獣医師に相談し、行動療法や環境の調整、必要であれば獣医師が処方する安全な睡眠薬を使用することが推奨されます。

うちの老犬の夜泣きがだんだんひどくなってる
今日、病院でみてもらったら、どうも認知症らしい
なんとかしてあげたいけど、どうしようもないんだよなぁ
せめてよく寝れるように睡眠薬貰ってきたけど......

— Shawn(ショーン) (@YORU_R_M) November 30, 2015

睡眠薬は通販で買える？

海外の通販サイトでは、日本国内で手に入らない犬用の睡眠薬を含む多様なペット用医薬品が合法的に取り扱われており、これらはしばしば日本の獣医師が処方する薬品よりもコストパフォーマンスに優れています。

その為、コスト削減を目指すペットオーナーの間で、個人輸入代行を利用した医薬品購入が増加傾向にあります。

しかし購入前には信頼できるサイトの選定が重要であり、特に新しい薬品を導入する際には、その安全性や適切な使用法について獣医師の専門的な意見を仰ぐことが不可欠です。

また、国際的な輸送規制や輸入時の法的要件にも留意し、ペットの健康と安全を最優先に考慮した上での購入を心がけるべきです。

ペットオーナーのおすすめ薬

犬用ストレス緩和チュアブルは、日常のストレスや不安を軽減するために開発された製品です。

主成分のトリプトファンとバレリアン根が、セロトニンの生成を促し、犬のリラックスをサポートします。

NASCの認定を受けたこの製品は、犬の体重に応じた適量をストレスの予想されるイベントの約1時間前に与えることで、緊張を和らげる効果が期待できます。

生後10ヶ月以上の犬に適しており、副作用の報告がされていないのも注目すべき点です。

うさパラのウェブサイトでは、この製品に関するより詳細な口コミが確認できるので、製品選びの参考になるでしょう。

ただし、個々のペットの健康状態や反応には個体差があるため、使用前には専門家の意見を聞くことが重要です。

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睡眠薬と爪切り？嫌がらない方法

愛犬の爪切りは多くの飼い主にとって難題です。

しかしに爪切りを嫌がる犬に対して、睡眠薬を使用することは絶対に避けるべきです。

獣医師の山下氏によると、正しい方法で爪切りを行えば、犬もストレスを感じずに済むとのこと。

白い爪の犬は血管が見えやすく、切り過ぎるリスクが低いですが、黒い爪の犬では血管の位置が分かりにくいため、慎重に切る必要があります。

山下氏は、乾燥している爪の部分を切り進め、しっとりしている部分が見えたら停止する技術を推奨しています。

万が一、爪を切り過ぎてしまった場合は、すぐに止血を行い、粉系のもので止血を助けることが重要です。

また、爪がケージに引っかかってしまい、抜けてしまった場合も、止血が最優先となります。

▼【参照】犬が嫌がらない爪切りの方法

総括：犬の睡眠薬に人間用を使用するのは危険

記事のポイントをまとめます。

獣医師の監督のもとでのみ犬に睡眠薬を使用し、犬の健康状態を考慮する必要がある

犬用睡眠薬の効果は種類や個体により異なり、通常は経口投与後30分から1時間で効果が現れる

人間用睡眠薬の犬への使用は予測不可能な副作用を招き、避けるべきである

アセプロマジンやジアゼパムなど犬用睡眠薬は副作用と効果のバランスを考慮して選択される

爪切り時の睡眠薬使用は避け、正しい方法で爪切りを行うべきである

犬用睡眠薬の致死量は犬の体重や健康状態、薬剤の成分によって異なる

犬用の睡眠薬は短期間の使用や特定の状況下でのみ推奨される

老犬の夜泣きには獣医師に相談し、行動療法や環境の調整、必要であれば安全な睡眠薬を使用する

海外通販で犬用睡眠薬を購入する際は、信頼性の高いサイトを選び、獣医師と相談する

犬用ストレス緩和チュアブルはトリプトファンとバレリアン根を含み、犬のリラックスをサポートする